箕面自由学園 職員室 2022

箕面自由学園100周年リノベーションのとっかかりとして、職員室の内装から。

職員室はどうしても、ザ・事務室という感じで先生が同じ方向を向いて座ることになり、雑多な印象になりがち。

「生徒が気軽に訪ねてきやすい」「先生ー生徒コミュニケーションが活発化する。」「先生同士のコミュニケーションが活発化する」「すっきりとした清潔感のある職員室に」「先生が前向きに仕事にとりくめる(少しだけチャレンジングなインテリアに刺激を受けて)」「なおかつ、機能的」などをテーマに、内装をデザインしました。

箕面自由学園は先生に質問する風景が多く見られ、また、廊下やベランダ、階段下などで自習をする生徒が多いのが特徴的。その良さをさらに生かすために、職員室の前に自習・質問コーナーを。

円形のオブジェテーブルを職員室と廊下に合計5つ置いてあるのですが、最初は一体なんのためにあるのかわからないという声があがっていたとのこと。

数か月たつと、ミーティングや質問をするとなれば、みんなここに集まるようになっているとのこと。打合せがお互いスタンディング、というスタイルも、こういう家具が用意されていて初めて生まれます。やはり建築如何で、人の行動が変わるということですね。

なんとなくいい空間、とするだけでなく、意図をできるだけ明確にし、それを使い手に理解してもらう。使いながらジワジワとその意味が分かってくる。この双方向のコミュニケーションにより、建築はより活き活きとしてくるのではないかと思います。そういう意味で、ある程度の言語化は大切です。

わざわざ屋根を設けたのは、ここに向かった時の集中度や安心感の向上を目的としている他、建物の箱自体の形状変更には限界があるため、柱状のものを配置し全体デザインとしてのバランスをとる、などの意味合いも含まれます。

今回の案件は京大金多研究室の研究題材ともなっており、デジタル技術を用いた設計や建物の情報伝達や情報保存の効率化の研究の対象にもしています。建築を建築のみとして扱わず、材料を余すことなくいろんな方面に活かしきる。という、ジャンル横断的な最大効率化を模索しています。

撮影により実写VR空間化。

新しいことに、怖がらずチャレンジする精神を。

株式会社インディゴ

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